2012年11月30日金曜日

面白い本を読んだ!

 今年の秋は、いつもにも増して、読書している(気がする)。それは、久々のゆっくりした日常を送っているからかもしれない。2009年から2011年までは、トレーニングのお手伝い。2012年、今年の夏までは、自分のアドバンス・トレーニングで手一杯。8月にミュンヘンから戻って来て、ようやく、のんびりした日々だ。
 そんな訳で、これ!
『食生活と身体の退化』
 1939年に、アメリカで発行されたもの。このプライス博士、本当にすごい。世界各地をフィールドワークしてまとめたもの。日本にフィールドワークに来ていないのが惜しいところ。日本に来てたら、どのように感じたんだろう。
 この時代に、ここまで。きっぱりした物言いが好きだ。

 ちょっと前に、ニュースで、人類の知能は4000〜5000年前(だったかなぁ?)がピークで徐々に低下しているというのを読んだけれども、本当に実際そうなのかもしれない。

このブログの自己家畜化に絡めていえば、自分たちの飼い方を見失いつつあるんだろうなと感じます。

2012年9月17日月曜日

裸足ー2012年

 いやぁ、まだまだ暑いですね。小一時間もしないうちに帽子もこの通り。
先ほど、アップした記事にも載せましたが、今年の夏は1ヶ月ヨーロッパに研修に行っていて、裸足が完全になまってました。

戻ってきてから1ヶ月、ちょこちょこと走っていて、気がついたことをまとめたいと思います。

 「走り」と「歩き」の違い。
学術的に言うと、競歩のルールにも見られることですが、床面から両足が離れる瞬間がある移動が「走り」で、その瞬間が無いものが「歩き」です。(まぁ、例外はありますが)

 私的な見方から言うと、これ、地面からの衝撃の大きさの違いと、それを吸収して走るかどうかの違いと言えます。

 「走り」は「ジャンプ」の連続したものと考えるとどうやって走ればいいかもクリアだということに気がつきました。

 ちょっと、両足で何回かジャンプしてみてください。
どんな風にしますか?
 大抵の人は、つま先から着地して、踵を地面すれすれくらいまで下げてきて、何か脚全体に蓄えられたバネ力みたいなものを感じて、それを次のジャンプにつなげて行きますね。その時、身体の他の関節、膝やら股関節やらは緩めている。関節を硬くしてたら、飛べなさそうなイメージ。腕やら頚やらも緩めている。
 そんな感じじゃないでしょうか?
 図を描いてみましたが、つま先で接地して、前足部で支える。トゥヒンジと足首のヒンジで、衝撃を受け止めて、その反動をトゥヒンジで上へ返して、移動の力へ変えていくという感じです。衝撃を受け止める役割をしているのが、直接的には、足部や下腿の筋の辺りです。
 「走り」には、「つま先」→「トゥヒンジ」→「足首のヒンジ」→「トゥヒンジ」→「つま先」という流れがあります。それにより、衝撃を受け止め、その反動を利用することが出来ます。効率の良い、筋力を最小限に使う移動手段と言えるでしょう。


 それと比較して、「歩き」はどうでしょうか。踵で着地して、それから足底面を全部つけて、踵を地面から離して、前足部で地面をプッシュしていく。
「歩き」の場合、「かかと(足首のヒンジ)」→「トゥヒンジ」→「つま先」という流れです。衝撃を受け止めるのが、仮に「かかと」であったとしても、その反動を利用する動きは含まれていません。反動を利用しないため、地面を自らプッシュする必要が生じてきます。

ここまでは、垂直方向の話でした。
矢状面では、どうでしょうか?

 流れの話をしましたが、その流れを矢状面で見てみると、「走り」は前に進みたいのに、つま先から始まって後ろ方向へ流れてから、再び前に進みます。「歩き」はかかとからつま先への一方向で、効率が良いです。

 速度と衝撃の大きさと効率の辺りから、早く進む時は「走る」こととなり、遅い時は「歩く」こととなるのでしょう。
歩行と走行のエネルギー効率の図が、探せない。確か、『基礎運動学』か何かに載っていたと思うんだけれども。うちには本自体が無いからなぁ。

あれ?
話したいこと、ちょっとずれてきたかな?

それと、身体の傾きですね。「走り」の場合、これを調整することでつま先から後ろへ戻る距離を矢状面で縮めて効率を上げることが出来ます。短距離走などでは下腿の傾きを大きくすることでむしろ、かかと方向へ移動するということがX軸上で、ほぼ0、またはマイナスを示すことがあるのかもしれません。

 そういう訳で、ジャンプの時の足の付き方をイメージすると走りやすいかなぁと思う今日この頃です。逆を言えば、走るような大きな衝撃を加えるときにかかとから接地するということは危険であるし、衝撃の反動を使えなくて自らプッシュするから疲れるということですね。


研修終了

すっかり、ご無沙汰しちゃっていましたが、春と夏の研修が終了しました。
ロルフィングの上級コースの研修に行っていました。
Peter Schwind、Christoph Sommerから指導を受けていました。

先月の頭に、無事、アドバンス・ロルファーに認定されました。

遅くなりましたが、ご報告まで。

2012年5月16日水曜日

自己家畜化2ーなぜ、このようなことを考えて始めたか

何だか、1回目を書いてからしばらく時間が経ってしまったので、書く勢いというか、情熱がなかなか、厳しいものになってしまっています。今年は、トレーニングを受けたり、新しいことを始めたりと、自分のロルフィング生活も多様化してきているので、その一端にこれを加えなければ、と思いつつ、時間ばかりが経過しています。言い訳ですが…

そもそも、自己家畜化という言葉を聞いて、あ!と思ったことから、この言葉が自分の中に残っているのですが、それは、ロルファーとして、身体の探求者として、人はどこに向かっているのか?ということに興味があったからです。
ゴーギャンの絵みたいですね。


≪我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか≫

ゴーギャンの時代から、それよりも、もっと前から、ヒトはヒトについていろいろ考えている。

これをロルファー目線?私目線で考えると、いくつかの事柄を考えています。
一つは、現在のヒトの有り様(解剖学、生理学、社会面、心理面、環境面、スピリチュアル面など)。←直接的にロルフィングと関わるとこですね。
また、地球との関わり(物理的、エネルギー的など)。
そして、生き物の進化。←これかな(自己家畜化)、このテーマとの関わりの部分
それから、胎生学。

私のロルフィングの考えの中に、「野生の動物は美しい」というのがあって、そうではない道を歩んでいるヒトには、どういう合理的な作戦があるのだろうか。そんなこんな、考えているということです。


2012年4月26日木曜日

研修を受けました。

しばらく、更新していなくて、申し訳ございません。

今、二週間程海外にいます。
研修を受けに来ていました。

いろいろ、思うところあり…。

このブログももう少し、気楽に書くようにしようかなぁと思ったりしています。

今日で二週間の研修が終わり、また、ロルフィングに対する想いも膨らんで、これからのセッションが楽しみな感じです。

前の投稿の続きも、また、今度書きます。
続きは日本で〜;-)

2012年2月20日月曜日

自己家畜化1ーはじめに

自己家畜化のことを書こうと思って、はや何ヶ月。
ずいぶん前に、この言葉を知ったんだけど、どうやったいきさつだったか、記憶に定かではない。

まず、「自己家畜化」という言葉の詳細に関しては、今は調べたりせずに、とりあえず、現在考えていることを書いてみて、それから、調べ物をして、また、考えてみたいと思う。っていうか、日々入って来る情報から、日々、考えることが変化してて、自分がついていけてない感じ。前に思ってたこと、記録しておけばよかった。何が面白くて、何が間違っているか。

そんなこんなで、自己家畜化について、始まり始まり〜。

まず、今日からしばらく書くことは、今、私の頭の中に入っている感じのことで、何が正しくて、何が間違っているのか、何か誤解してんのか、何か飛躍し過ぎているのか、などなどは後で調べます。だから、フィクションだと思ってね。

「家畜」という定義(my version)は、自分の力以外の力に援助を得て生きている動物。ちょっと違うかなぁ。
「動物」って書いたけど、「植物」はどうなんだろう。人が栽培している野菜や穀物、果実にも当てはまるかも。盆栽とかも当てはまるかも。人の手が加わってたら、そうかなぁ。どうだろ?
もちろん、ペットも。

一般的には、「人から保護を受けて、囲いがあったり、えさをもらったりして生きている動物」って認識かなぁ。ブゥブゥ豚さんとか、モゥモゥ牛さんとか、そんな感じ?

2012年2月2日木曜日

裸足15ーとりあえず、一段落

もう、裸足のことを書くのも、ちょっと飽きてきちゃったし、むずかしくなってきたので。

「どんな靴はいたらいいですか。」ってよく聞かれます。
スニーカー、MTB、5フィンガーズ、ハイヒール、地下足袋、ビーサン、革靴、、、

靴、履物にも色々ありますね。
適応力が要求されます。
ワイキキのビーチで登山靴。
雪山でわらじ。
レッドカーペットでスニーカー。
って訳にもいかないし。


環境に適応した靴がなかったら、人類がこんな地球の隅々まで住めなかったわけだし、そういう風に色々な面で適応力を発揮したからこそ、今がある。(いい意味でもそうでない意味でも)

これはちょっと、自己家畜化につながる話だけれども。

私の場合は、冬の間は、寒くないように包まれてさえいれば良い。夏はなくてもいいけど、それだと、土足厳禁のとこに入れなくなっちゃうので、とりあえず、区別がつく程度のものを履いている。


足がちゃんと機能するものを履けばいいんだと思う。

このテーマはとりあえず一段落するんだけど、ここまで、たらたらと書いて来て思うことをいくつか。裸足、靴関連テーマで、あとは、もう少し、一つ一つのことを、掘り下げるべきだったなぁ。(もうちょっと、調べたりとかね。調べるの、しなかったから~。)

それと、もうちょっと書いてみたかったり、知りたかったりしたこと。
足半の歴史も。
靴の歴史とか。
靴の構造とか。
世界中の伝統靴とか。
裸足で暮らす人たちのこととか。
タラウマラの話とか。
先天的に四つ這いで生まれてきた人の話とか。
先天的に四肢に欠損があって、骨盤で歩く人の話とか。
それに関連してスパイナルエンジンの話とか。
ナンバの話とか。
あと、なんだろ。
昨日、友達についてランニングシューズを買いに行ったんだけど、いろいろあるねぇ。びっくり。それについてもね。
あ、裸足系シューズのこととか。
動物の構造、比較。
動くことにかけては、他の動物の方が遥かにすごいもんね。ヒトなんか、走るのも遅いし、ジャンプもいまいち。よく生き残ってるなぁって。
だから、ヒトのニッチについてとか。
昆虫の動きについてとか。
あとは、ジャンプについて、考えても面白いかもね。
それから、なんだろなぁ。
結構、いろいろあるなぁ。

こんな風にまとまりなく、一段落しちゃいますけど、次は、自己家畜化についてちょっと、考えてみたいなぁ、と思っています。

2012年1月11日水曜日

裸足14-適応

明けましておめでとうございます。
(長らく放置してしまいました。すみません)

このように寒くなってしまうと、やはり裸足ではきつく、最近は足袋をはいています。

タイトルに「適応」と入れてみました。
何に対する適応かというと、人の道具への適応です。
例えば、ご飯を食べるとき。
箸を使う場合と、ナイフとフォークを使う場合では全く身体の使い方が違います。
どちらも、摂食するという行為であることは同じですが。

じゃ、歩くとき(または走るとき)。
下駄、ハイヒール、サンダル、革靴、スニーカー、ジョギングシューズ、短距離のシューズ(名前が分からないけど、スパイクがついてたり)、サッカーシューズ、足袋、裸足。
それぞれに身体の使い方が違うはず!!!

そういうことと、靴などのハイテク技術の進歩、などが関連してくるんだなぁと最近考えています。

歩く行為と、走る行為との区別がついていないから、靴のハイテク技術の進歩の方向性、人の身体の使い方があ・や・ふ・やになってるのかなぁと思ったりします。

ナンバ歩き(走り?)の話を本などで読むと、よく書かれている話題で、明治時代、日本人が行進することを覚えるのが大変だったという話題があります。手と足が同時に出てしまったり。今、普通だと思っている手と足を交差させて歩く歩き方は、それまでは全く一般的でなかったと。この話の真偽はともかく、いろんな可能性を探ってみることが必要ですね。

話の主題からはそれますが、ナンバの話題がはやっていた頃、ナンバ走りを試してみたことがあります。内臓の物理的負担が少なく、もしかすると長距離を行くのには向いているのかもなぁという印象でした。